【ドジャース選手名鑑 #1】ミゲル・ロハス ― 大谷の隣に立つ、静かなる魂

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【ドジャース選手名鑑 #1】ミゲル・ロハス ― 大谷の隣に立つ、静かなる魂
PLAYER FILE Vol.1
Los Angeles Dodgers

ミゲル・ロハス

― 大谷の隣に立つ、静かなる魂

背番号 #72
ポジション 内野手(SS / 2B / UT)
出身 ベネズエラ
生年月日 1989年2月24日(37歳)

2025年ワールドシリーズ第7戦、9回2アウトから放たれた同点ホームラン。名前を知らなかったファンも、あの瞬間だけは世界中でロハスの名を叫んだ。しかし彼の真価は、その一打だけでは語れない。

01基本プロフィール

フルネーム Miguel Elias Rojas Naidenoff
投打 右投右打
身長 / 体重 178cm / 85kg
MLBデビュー 2014年6月6日
所属歴 LAD → MIA → LAD
WS優勝 2024・2025年
守備の職人 クラブハウスリーダー ベテランの覚悟 ベネズエラ出身

02キャリア概要 ― 長い下積みとドジャース回帰

ロハスがプロに入ったのは2006年。ベネズエラ出身の遊撃手として、シンシナティ・レッズにアマチュアFAで入団した。しかしそこからメジャーデビューまでに実に8年を費やしている。マイナーリーグで地道に技術を磨き続け、2014年にようやくドジャースでMLBの舞台を踏んだ。

翌 2015年にマイアミ・マーリンズへ移籍すると、2017年からはチームの正遊撃手として定着。打撃面で際立った数字こそ残せなかったが、守備の安定感は常にリーグ屈指だった。2023年シーズン前にトレードでドジャースへ復帰すると、いまや縁の下の力持ち兼クラブハウスのリーダーとして欠かせない存在となっている。

37歳となった現在はキャリアの最終章を見据えており、引退後は監督・コーチとしてのキャリアを目指していることも明言している。

03近年の成績データ

年度 試合 打率 出塁率 長打率 OPS 本塁打 打点 WAR
2022 (MIA) 125 .236 .290 .322 .612 5 31 1.8
2023 (LAD) 136 .240 .297 .349 .646 8 45 2.4
2024 (LAD) 103 .283 .337 .410 .747 6 36 3.4
2025 (LAD) 114 .262 .318 .397 .715 7 27 1.5

※ 2024年はキャリアハイのWAR 3.4を記録。打率・OPS・長打率のすべてで自己最高を更新した。

守備の特徴

遊撃手としての守備範囲と送球の正確さは長年折り紙つき。2009・2010年にBaseball AmericaからMWL・シンシナティ系最高の守備型SSに選ばれた。内野ならどのポジションもこなせるユーティリティ性がドジャースには欠かせない。現在は主に対左腕先発時の先発出場 + ベンチリーダーとしての役割を担っています。

04イチローと同じロッカールームで学んだこと

ロハスがマーリンズに在籍していた2015〜2017年は、イチロー鈴木もマイアミに所属していた時期と重なる。同じクラブハウスで過ごした数年間は、ロハスにとって忘れられないものになったようだ。

「同じロッカールームにイチローがいる、それ自体がもう凄いことだった。誰もが彼のようなキャリアを夢見ているから、スターを目の前にした感覚だったよ」
— Miguel Rojas(MLB.com インタビューより)

イチローが異国の地で長く現役を続けるために積み上げてきた「プロとしての習慣」や「体のケアへの徹底したこだわり」は、若い選手たちに自然と伝播した。ロハス自身も37歳になった今も現役を続けている。そのプロフェッショナリズムの一端には、イチローという先人から受け取ったものが息づいているのかもしれない。

05大谷翔平・山本由伸へのウェルカムギフト

2024年のスプリングトレーニング、ドジャースに大谷翔平と山本由伸が加入した際、ロハスはふたりのロッカーにそれぞれワインを1本ずつ贈った。フレディ・フリーマンのアドバイスを参考に選んだギフトだった。

「違う国からやって来て、新しいチームに加わるということがどういうことか、私は知っている。だから何か、温かく迎える気持ちを示したかった」
— Miguel Rojas(Sportskeeda インタビューより)

ベネズエラ出身としてアメリカという異国でキャリアを積んできた自身の経験が、この行動の根っこにある。言語も文化も違う中でMLBの世界に飛び込んだという共通の感覚が、ロハスを大谷・山本の自然な橋渡し役にしていたのだろう。

クラブハウスで”チームの心臓”として機能するロハスは、2024年にチームメイトとコーチの投票でロイ・カンパネラ賞(チームのスピリットとリーダーシップを最も体現した選手に贈られる賞)を受賞している。

062025年ワールドシリーズ第7戦 ― 伝説の一打

2025年ワールドシリーズ。第7戦9回2アウト、ドジャースは土俵際に立たされていた。3週間以上先発から外れ続けていたロハスが、ここで打席に立った。

トロント・ブルージェイズのクローザー、ジェフ・ホフマンから放った387フィート(約118m)のソロホームラン。ワールドシリーズ第7戦の9回以降に同点ホームランを打ったMLB史上初の選手という記録とともに、ドジャースは延長11回に逆転サヨナラでシリーズ連覇を達成した。

フレディ・フリーマンのコメント

「正しいやり方で野球をして、正しいやり方で人と接して、ミゲルのような仲間であり続ければ……野球はあなたを称えてくれる」

フリーマンの言葉がすべてを物語っている。派手なスタッツとは無縁のキャリアを歩みながら、チームの魂として静かに燃え続けた男が、最もドラマチックな場面で歴史を刻んだ。

07ベテランとしての役割と注目ポイント

ロハスはベンチを主体に対左腕でのスタメン出場、精度抜群のバックアップ守備、精度抜群のバックアップ守備、精度抜群のバックアップ守備、そしてクラブハウスリーダーとして次世代への継承を担っている。

本人は現役最終章として見据えつつも、インタビューでは「チームが3連覇(スリーピート)を果たすなら、現役をもう1年先延ばしするかもしれない」と、尽きぬ情熱ものぞかせている。引退後は監督・コーチとしてドジャース組織に残る可能性も報じられており、現在の戦いすべてが次のキャリアへの学びとも言えるだろう。

年齢的なパワーの衰えは隠せないが、守備のスマートさと経験値、転がすバッティング、そして極限の場面での勝負強さはむしろ円熟の域に達している。大谷翔平や山本由伸といった日本人選手を含む多様なメンバーをつなぐ「架け橋」としての役割は、数字には現れないが確実にチームに貢献している。

ここを見逃すな

対左腕先発時の先発出場と、接戦の終盤に守備固めや代打で起用される場面。勝負どころで一本を引き出す経験と集中力は現役屈指。大谷選手との日頃のやりとりにも注目したい。

DODGERS PLAYER FILE — Vol.1 Miguel Rojas | #72

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