二塁と中堅でゴールドグラブ級の指標を叩き出す超ユーティリティ。2024年7月に3球団間トレードでドジャースへ移籍すると、ポストシーズンで爆発。ナショナル・リーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)MVPに輝き、ワールドシリーズ制覇の立役者となった。
目次
01基本プロフィール
| フルネーム Thomas Hyunsu Edman(韓国名:郭賢洙 / 郭賢秀) | 投打 右投両打(スイッチヒッター) |
| 身長 / 体重 約178cm / 約81kg(5-10 / 180lb) | 生年月日 1995年5月9日 |
| 出身 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ | ポジション 遊撃手、中堅手、二塁手、三塁手 |
| 背番号 25 | MLBデビュー 2019年6月8日(カージナルス) |
| 所属歴 STL(2019-2024)〜 LAD(2024-現在) | 主な実績 ゴールドグラブ賞(2021年二塁手部門)、NLCS MVP(2024年)、WBC韓国代表(2023年)、ワールドシリーズ優勝2回(2024, 2025年) |
| ドラフト 2016年 6巡目(全体196位)カージナルス指名 | 契約ステータス 5年7,400万ドル(2025-2029年、球団オプション付) |
02キャリア概要 ― スタンフォード大からカージナルスでゴールドグラブ賞、そしてドジャースへ
名門スタンフォード大学で計算機科学(コンピューターサイエンス)を学びながら野球でも才能を発揮したトミー・エドマンは、2016年MLBドラフト6巡目(全体196位)でセントルイス・カージナルスから指名を受けプロ入り。2019年6月にメジャー初昇格を果たすと、100試合の出場で11本塁打、打率.304、15盗塁と即座にフィットした。
2021年には二塁手としてゴールドグラブ賞を受賞。さらに2022年〜2023年にかけては二塁だけでなく遊撃手、さらには中堅手(センター)としてもメジャー最高峰の守備指標を記録し、メジャーを代表する「守備のスペシャリスト」としての地位を確立した。2023年春には母親の母国である韓国の代表としてWBCにも出場した。
2024年7月、3球団(ドジャース、カージナルス、ホワイトソックス)が絡む大型トレードでドジャースへ移籍。手首の手術と足首の負傷から復帰後は、遊撃手および中堅手としてドジャースの穴を完璧に埋めた。ポストシーズンでは打撃でも大覚醒を見せ、リーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)で11打点を挙げてMVPを受賞。シーズンオフにはドジャースと5年7,400万ドルの延長契約を結んだ。
03年度別成績(2019年〜2025年)
| 年度 | 所属 | 試合 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | OPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2019 | STL | 92 | 310 | 94 | 11 | 36 | 15 | .304 | .350 | .850 |
| 2020 | STL | 55 | 204 | 51 | 5 | 26 | 2 | .250 | .319 | .688 |
| 2021 | STL | 159 | 641 | 168 | 11 | 56 | 30 | .262 | .308 | .695 |
| 2022 | STL | 153 | 577 | 153 | 13 | 57 | 32 | .265 | .324 | .725 |
| 2023 | STL | 137 | 490 | 122 | 13 | 47 | 27 | .248 | .307 | .705 |
| 2024 | LAD | 37 | 139 | 33 | 6 | 20 | 6 | .237 | .294 | .711 |
| 2025 | LAD | 125 | 450 | 121 | 12 | 54 | 22 | .269 | .321 | .738 |
※成績はMLB公式・Baseball-Reference準拠。ハイライトはゴールドグラブ賞受賞(2021年)およびドジャースでのポストシーズン制覇シーズン(2024, 2025年)。
04プレースタイルと強み ― 内野と外野をハイレベルで兼任する「OAA神」
トミー・エドマンの真骨頂は、ポジションの概念を壊す圧倒的な守備汎用性(守備の万能さ)にある。二塁手としてゴールドグラブ賞を獲得した実績を持ちながら、ショート(遊撃手)やセンター(中堅手)といった守備負担の極めて重いポジションに入っても、メジャートップクラスの守備指標を叩き出す。
打撃ではスイッチヒッター(両打ち)であり、左右どちらの打席からでもシャープなスイングで安打を放つ。特に走者圏(得点圏)での勝負強さには定評があり、パンチ力も兼ね備えている。
さらに走塁面でも毎年20〜30盗塁以上を狙える俊足を持ち、走塁指標(BsR)でも高い数値を維持。ドジャースにおいては、相手投手の左右や味方の故障・打撃不振に応じて守備位置を自在に変えられる「究極のピース」として機能している。
05野球好きもうなるマニアックネタ&セイバー視点
📊 【マニアックネタ1】二塁手と中堅手の「両方」でOAA+10以上を叩き出した異常な守備数値
セイバーメトリクスの守備指標「OAA(Outs Above Average)」において、エドマンは2022年〜2023年にかけて二塁手・遊撃手・中堅手という全く異なる3つの重要ポジションでプラスの数値を叩き出した。内野と外野の両方でメジャー上位1%〜5%レベルの守備貢献度を示すプレイヤーは、現代MLBでもエドマン以外にほぼ存在しない。
📈 【マニアックネタ2】スタンフォード大で「コンピューターサイエンス」を専攻していた頭脳派
世界最高峰の名門スタンフォード大学で計算機科学(Computer Science)を学んでいた文武両道のカリキュラム保持者。自らの打撃データや守備位置のポジショニングデータを自身で分析・理解できる頭脳を持ち、ドジャースの高度なデータ解析班の要求を瞬時に守備へと反映させる「IQの高さ」が守備範囲の広さを支えている。
⚾ 【マニアックネタ3】ドジャース移籍後NLCSでMVP!チームタイ記録の「11打点」
2024年のナショナル・リーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)で、エドマンは1シリーズ11打点を記録。これは2020年にコリー・シーガーが記録したドジャースのポストシーズン1シリーズ最多打点記録に並ぶ大記録となった。途中移籍の補強選手がNLCS MVPに輝いた例としてMLB史に刻まれた。
06あまり知られていないエピソード
📌 母の母国・韓国代表として2023年WBCに出場(韓国名:郭賢洙)
エドマンの母親(郭京雅さん)は韓国出身であり、2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では韓国代表チームの要請を受けて出場。日韓戦では大谷翔平やダルビッシュ有らと対戦した。韓国代表として海外生まれの選手(日系・米系含む)が代表入りした初の歴史的事例となった。
🏆 父親は名指導者!幼少期からの英才教育
父親のジョン・エドマン氏は、カリフォルニア州の名門高校で長年野球部の監督を務めた指導者。エドマンは幼少期から父のもとで徹底的な野球の基本技術(両打ちの技術や守備の足さばき)を叩き込まれて育った。
07大谷翔平との関係とチームでの役割
2023年WBCでは敵味方として戦った大谷翔平とトミー・エドマンだが、2024年7月にエドマンがドジャースへ移籍したことで心強いチームメイトとなった。エドマンの復帰後、大谷が1番打者として君臨する中で、エドマンは主に9番打者や下位打線を任されることが多く、「9番・エドマンが出塁し、1番・大谷が得点を奪う」という最強のチャンスメイクラインを確立した。
また、大谷が本塁打を放った際やチームが勝利した際には、ベンチで笑顔で真っ先に出迎える姿が頻繁にカメラに捉えられている。お互いのプレーに対するリスペクトは深く、常勝軍団のチームワークを支えるキーマンである。
08まとめ
トミー・エドマン まとめ
- スタンフォード大出身の頭脳派であり、内野・外野を球界トップレベルで守る究極のユーティリティ
- 2021年に二塁手でゴールドグラブ賞を受賞し、OAA指標でもMLB上位を連発
- 2024年7月にドジャースへ移籍し、NLCS MVPを獲得してワールドシリーズ制覇に大きく貢献
- 2023年WBCでは母の母国である韓国代表としてプレーした経歴を持つ
- 9番打者として1番・大谷翔平への繋ぎ役を果たし、ドジャースの連覇に不可欠な存在へ





コメント